心のままに〜生きづらさの克服

毒親育ちのアダルトチルドレンが自分を救ってきた日々

怖いものがいっぱい

私には怖いものがたくさんありました。

家の外、新幹線、特急電車、飛行機

何かの種や模様などのぶつぶつしたもの

孤独であること…

 

一番具合の悪い時は

大好きな美容室やダンスレッスンなど

一定時間拘束されるものも怖くなりました。

 

大丈夫、何も起こらない、とわかっていても

恐怖心はコントロールできませんでした。

 

 

 

 

 

私は、子どもの頃から心の底で

「世界は怖い」と思っていました。

 

母親がイライラしていると

子どもは世界に拒絶されたと感じるそうです。

子どもにとって「母親=世界」だからです。

 

「私には私を守ってくれる後ろ盾がない。

私はひとりだ」とずっと思っていました。

 

無力な子どもの自分が困った時に

誰にも助けてもらえないというのは

本当に心細くて、怖いことです。

 

 

 

大人になった今でも

この不安と恐怖が私の最大の苦痛なのです。

 

これまでの人生いろいろなことがありましたが

どんな挫折や逆境よりも

この世界に対する漠然とした不安と恐怖が

一番辛いと感じています。

 

 

 

 

 

怒りを抑圧している母親は

自分の波立つ心のことで精一杯。

子どもを愛することなどできません。

 

子どもは、年中イライラしている母親から

自分が欲しいと思う愛情がもらえません。

不安な時、優しく抱きしめられて

「大丈夫、大丈夫」と言ってもらえ

安心させてもらえません。

 

不安な時、それが解消されず

不安なまま、ずっと残っている状態です。

 

母親にしがみつきたいけれど

それもできず、いつまでも安心が得られない。

そのストレス状態のまま大人になって

不安に苛まれているようです。

 

不安と恐怖に苛まれて

リラックスできないというのは

とても辛いことです。

 

 

 

 

私は漢方薬を処方してもらっているのですが

一度、そこのおじいちゃん先生に

優しく背中をさすられながら

「大丈夫、大丈夫、大丈夫、大丈夫」

と言ってもらったことがあります。

 

私は、心がホッとほどけて

涙が出そうになりました。

その時に「ああ、私はこうして誰かに

優しく触れられて、大丈夫だよと

安心させて欲しかったんだな」と思いました。

 

私のしんどさは無意識にこびりついている

安心を得られない不安、孤独への不安が

原因なんだなと思いました。

 

 

 

 

 

そこで、私はイメージの中で

自分の幼い頃に戻り

その時の感情を感じてみました。

 

寂しい、怖い、不安、心細い

なのに周りには私を助けてくれる人はいない。

「これからどうやって

生きていけばいいのだろう」

と途方に暮れている幼い私がいます。

 

幼い私はへたり込んで無表情。

私は近づいて、幼い私の顔を覗き込みます。

幼い私は私に気づき、じっと私を見ています。

「この人はどんな人だろう」と

不安な面持ちで伺っている様子。

 

私は幼い私に

「私がずっと一緒にいてあげるよ。

もう大丈夫だよ」と言いました。

 

幼い私の表情が緩み

ホッとした様子だったので

私は幼い私を抱きしめて、もう一度

「ずっと一緒にいてあげる。

もう安心して大丈夫だよ。

あなたはあなたのままでいていいんだよ」

と言いました。

 

幼い私は安心した表情で私にしがみつき

私はしばらく背中をさすりながら

抱っこしていました。

 

その間、ずっと

涙が流れて止まりませんでした。

 

心の底から温かさが広がっていくようでした。

 

 

 

 

 

 

こんなふうに、イメージの中で

子どもの頃に戻って自分の不安や恐怖を

安心させてあげると

今の自分の漠然とした不安も解消されます。

 

今の自分の行動は、ほとんど

無意識に隠れているブロックやトラウマ

思い込みなどに支配されているからです。

 

子どもの頃の自分の気持ちや

言いたかったことに耳を傾けて

その子の傷を癒やしてあげるのが

今の自分を癒すことになるのです。

 

 

 

 

 

この時の涙をたくさん流した後

私は、意味もなくなんだか怖くて仕方ない

ということがなくなりました。

 

そして「私は私のままでいていい。

私は自分のペースで生きる」と

腑に落とすことができたのでした。

 

 

 

それは、人生で初めて

自分が解放された時でした。

 

 

 

f:id:miiko-3:20210420200146j:image