心のままに〜生きづらさの克服

毒親育ちのアダルトチルドレンが自分を救ってきた日々

心の中に住まわせた早く早くと急かす母親

私は、のんびり気質なのですが

たぶんこれは生まれ持ったもの

なのではないかと思います。

 

子どもの頃からなんでもスローペースで

ごはんを食べるのも遅いし

歩くのも遅いし

きっと動作も遅いのでしょう。

 

 

 

 

それは今でもそうです。

 

この間、道を歩いている時

私は珍しく急いでいて、自分なりに

ものすごいスピードで歩いていました。

自分の中では、もうこれ以上早く歩けない!

というくらい急いでいました。

 

それなのに、後ろから足音が近づいてきて

さっくり抜きさられたのです。

その抜き去った人を見てみたら

ベビーカーを押したママでした。

 

私は愕然としました。

まだ男の人だとか、女性でも大柄だとか

だったら納得ですが

まさかベビーカーを押して

荷物もたくさん持った子連れの人だったとは。

 

しかもその人は全然急いでいる風でもなく

優雅に歩いている感じなのです。

大した荷物も持たず

ひとりで必死に「スピード感を持って」

歩いていた私のスピードって

なんだったのでしょうか。

 

私は自分のスローペースを思い知りました。

 

 

 

 

 

 

大人になった今でもその調子なのですから

子どもの頃は

もっとぼんやりしていたことでしょう。

 

不幸なことに、私の母は

ものすごいテキパキと仕事の早い人です。

だから、私のことが許せなくて

イライラして仕方ありません。

 

いつも「早く!早く!」と

急かされていました。

私のことを待てずに「早く早く!

あれしなさい!これしなさい!」

と常に指示が飛んでいる状態でした。

 

そして母の怒りがどうしようもなくなると

「グズ!のろま!」と罵りだすのでした。

 

 

 

 

 

そんな環境でしたので、私はいつしか心の中に

自分を急かす母親を住まわせてしまいました。

 

こうなると、大人になっても

母親と離れていても、何をしていても

「早く早く」と自分を急かし

「あれもやらなくちゃ、これもやらなくちゃ」

と追い立てられているような気分になります。

 

これは、本当に心が安まりません。

 

誰にも何も言われていないのに

自分で自分を急かして

あれもこれもやらなくちゃと

追い立てているのです。

 

急かす人が自分なので

356日24時間離れられません。

それはとても辛くて、心を蝕んでいきます。

 

私はよく、無理をし過ぎて

めまいを起こしてダウンしていました。

 

それもこれも、心の中に住まわせている

「早く早く」と急かす母親のせいです。

 

 

 

 

 

私はある時、この自分の中に住んでいる

私を急かす母親の存在に気づきました。

 

もう遠方に住んでいて滅多に会わない母親と

四六時中、心の中で一緒にいて

苦しんでるなんてバカみたい、と思いました。

 

私は、心の中の母親を追い出して

自分のペースで生きようと決めました。

 

 

 

 

本当は、あれをしなくても

これをしなくても、早くしなくても

どうということはないのです。

 

何ができても、できなくても

一日が終わったら、その日は

充分がんばったのです。

 

 

 

 

 

それに最近思うのは

「早いことは良いこと」とも限らない

ということです。

 

早さ、合理性を追求すると

弱者が居づらくなって

ギスギスした心地悪い社会になるでしょう。

それは、弱者以外の人にとっても

住みづらく、マイナスだと思います。

 

お年寄りや小さな子どもなどが

他の人のペースについていけない時に

優しく寄り添える寛容さが

心地よい社会に必要なのです。

 

 

 

 

それに、私が自分のペースでいても

特に何も不具合はありませんでした。

誰かに「遅い!」って怒られたり

何か困ったことになったり

ということはなかったのです。

 

私は自分のペースで動くけれども

自分のペースをわかっているので

脇に避けて先に行ってもらったり

早めに家を出たり、余裕を持ったりして

それで問題はありませんでした。

 

 

 

 

 

「自分のペースで生きる」というのは

心の健康にはとても大切なことだと思います。

 

私はめまいを起こしてダウンする

ということはなくなりました。

 

快適な毎日をとても嬉しく思います。

 

 

 

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