心のままに〜生きづらさの克服

毒親育ちのアダルトチルドレンが自分を救ってきた日々

本当の母

私の母は、たぶん本当は

私に優しくしたいのに

実際には自分をコントロールできずに

私にイライラをぶつけてしまいます。

 

母は毒親です。

 

 

 

 

けれど、今はその仕組みがわかっています。

 

母は傷ついているのです。

傷ついた心が

怒りをコントロールできないのです。

 

 

 

 

 

亡くなった祖母(母の母親)は

母にもまして気難しく、神経質で

イライラガミガミと

文句ばかり言っている人でした。

 

母は、祖母の話はあまりしませんが

ある時チラッと漏らしたことがありました。

 

「お産の時、おばあちゃんは

手伝いに来てくれなかった。

里帰りもできなかった。

だから全部自分たちだけでやった」

 

「あんた(私)の七五三の時

ワンピースを着せて行ったら

おばあちゃんは『着物を着てない子なんて

恥ずかしくて連れて歩きたくない!

七五三には行かない!』と言って

神社に一緒に行ってくれなかった」

 

 

 

母は、祖母に助けてもらえず

優しくしてもらえず

傷ついているようでした。

 

 

 

そして母には姉がひとり、弟が二人

いるのですが、この姉がとても華やかな人で

学芸会でお姫様役をやるようなタイプ。

きっと祖母の自尊心を満足させたでしょう。

 

上の弟は長男なので大事にされます。

下の弟は末っ子なので可愛がられます。

 

その点、母は、顔立ちも性格も地味で

これは私の予想なのですが、祖母は

母のことをあまりかわいいと

思えなかったのでないでしょうか。

 

兄弟に挟まれた真ん中の子。

祖母の自尊心を満たすような

特別な何かを持っているわけでもない。

パッとしない地味な子。

性格も明るく人懐っこいわけじゃない。

顔立ちが祖母に似ている。

 

母は、祖母の劣等感を

刺激する存在だったかもしれません。

 

だから祖母は、母を見るとイライラして

酷い言葉で罵ったのだと思います。

(ちょっとその話も聞いています)

 

 

 

 

そんなふうに

「この子を見るとイライラする。

なんかざわざわする」と

怒りをコントロールできなくなり

イライラを母にぶつけてしまった

祖母もまた毒親です。

 

そして、そうせざるを得なかった祖母も

子どもの頃

優しさをもらえなかった子なのでしょう。

(祖母は2歳で実母を亡くし

その後は継母に育てられました)

 

 

 

 

祖母から優しくされず

酷い言葉を吐かれながら育った母は

間違いなくアダルトチルドレンです。

 

祖母にありのままの自分を

受け入れてもらえなかった。

自分の気持ちをわかってもらえなかった。

愛してもらえなかった怒りがあります。

 

そして、おそらく私以上に根深い自己否定感。

母は、自分はダメな人間だと思っていて

自分のことは大嫌いだと思います。

 

母を見ていると、本当に自分が嫌いで

許せないんだな、とよく思います。

 

だから「頑張らなくちゃ。完璧にしなくちゃ」

がすごいのです。

「休んじゃダメ。怠けちゃダメ」

がすごいのです。

 

部屋はピカピカ、食事は完璧。

子どものおやつも洋服も手作り。

PTA役員には率先して参加。

なんでもきちんと、ちゃんと、完璧に。

それを不機嫌そうにやります。

 

本当に一緒にいると息が詰まりました。

適当に手抜きしておおらかに笑っている

友達のお母さんが羨ましかったです。

 

母は、手を抜くなんてできません。

そんな自分は許せないし

ざわざわして落ち着かないのだと思います。

「自分はダメな存在。だからがんばらねば」

と信じているのでしょう。

 

 

 

 

そんなふうに常に頑張っているので

目の前の未熟な子ども(私)が

自分を見ているようで我慢ならないのです。

 

ダメなままいちゃダメ!

もっとちゃんとして!

もっと努力して!

ダメなんだからもっと頑張って!

と幼い私に要求してきます。

 

「ありのままの自分はダメだから

そのまま生きていてはいけない。

努力しなければいけない」

 

ありのままの自分=✖️

努力する自分=○

 

この母の観念を私もそのままコピーしました。

私の心の奥底に繰り返し刷り込まれました。

 

 

 

 

母は、傷ついた幼い自分を癒すことができずに

今でも、その幼い子どものまま

「自分は愛されない。完璧でなければ。

頑張らなければ」と思っています。

 

自分にも、子どもにも

自由なんて許さない。

ありのままなんて許さない。

「そんなこと私は許されなかった!」

 

今でも、母の中で小さな子どもが暴れて

騒いで、泣いています。

この子が傷ついているから

母は頭で「優しくありたい」と思っても

それができません。

 

無意識の力は強大ですから。

(その子は無意識にいます)

 

本当に母が心穏やかになるには

母の中の泣いてる子を

癒してあげなければなりません。

 

母は、地味でダメなんかじゃなく

本当は、折り目正しく清潔感があり

美しいものが大好きなおしゃれな子

だったのかもしれません。

 

本当の母は

ステキな人だったかもしれないのです。

 

でも、母は自分と向き合うということが

しんどくてできないのです。

残念です。

 

 

 

 

傷ついて誤作動を起こしている母ではなく

本当のありのままの母に

会ってみたいなぁと思うこの頃です。

 

 

 

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