心のままに〜生きづらさの克服

毒親育ちのアダルトチルドレンが自分を救ってきた日々

優しいお母さんと思われたくて

 

 

私は2人の男の子を育てています。

 

 

長男は今年春に大学を卒業して

次男は高校生です。

 

もうだいぶ大きくなったので

一日中子どもに振り回される

ということはなくなりました。

 

でも、この子どもたちには

それぞれに発達障害があって

まだまだ課題はあります。

 

 

 

 

 

子どもたちがまだ小さい頃や思春期の頃

私は、子育てを相当頑張っていました。

 

 

 

よくわからない子どものことを

正しく知りたいと思い

数々の講座に通って障害について学び

医療機関、療育機関、行政の支援など

子どもの助けになると思うものには

なるべく通いました。

 

 

 

私は、子どもの良い理解者になろうと

思っていました。

 

子どもと保育園や学校との間に立って

子どもの通訳になろうとしました。

 

子どもが自分では伝えられない

困っていることを私が学校側に伝え

学校のルールや先生の言いたいことを

子どもがわかるように子どもに伝えました。

 

子どもが社会の中で生きていけるように

社会の中に居場所を作れるように

と、その一心だったように思います。

 

 

 

私は、子どもにとっては良い母親で

学校にとっては理解のある保護者

であろうとしました。

 

そのため、子どものため、学校のため

と自分そっちのけで

奔走することになりました。

 

 

 

学校は、子どもと

うまくコミュニケーションが取れないと

すぐに私を頼って

「お母さん、今すぐ学校に来てください!」

「お母さんから○○君に伝えてください」

と言いました。

 

でも、先生方にも

コミュニケーションの苦手な子との

関わり方を学んでもらいたいと

効果的な接し方やコツなどを

お伝えしたのですが、それでも

なかなか急には難しいようで

よく「お母さん来てください!」

と呼び出されました。

 

 

 

 

 

また、私は子どもに「優しいお母さん」

と思ってもらいたくて

頑張ってそう振る舞っていました。

 

これは、たぶん私自身がアダルトチルドレン

厳しくて優しくない母親のことが大嫌いで

自分はそうなりたくないからです。

 

私が母親のことが嫌いだから

私は子どもにそう思われたくないのです。

 

「母のような母親にはならない」

と強く思っていました。

 

だから、私は優しいお母さんであろう

と、自分のことなど後回しにして

無理をし続けました。

 

 

 

 

 

そうしていると

学校からは「頼りになるお母さん」

子どもからは「優しいお母さん」と思われて

私の狙い通りになりました。

 

みんなが私を慕って、褒めてくれました。

先生からは

「○○君はお母さんの言うことは

よく聞く。さすがですね」と言われ

子どもからは

「ママは優しいな。大好き」と言われました。

 

 

 

 

 

みんなに頼りにされて

すべてがうまくいっているはずでした。

すべて私の望み通りです。

 

 

 

 

 

なのに、私は満足するどころか

辛くて辛くて仕方なかったのです。

 

私の心にも、体にも疲労が溜まって

悲鳴をあげていました。

 

「もう疲れた…もうしんどい…もう無理」

 

私は、人の望みや快適さを叶えるために

自分そっちのけで無理をしすぎたのです。

「良いお母さん」と思ってもらいたくて

無理をし続けていたのです。

 

私は、どんなに人から「良いお母さん」

と思われても報われず

疲労感ばかりが蓄積していきました。

 

 

 

 

 

 

「このままでは私は潰れる」

そう悟って、私は「良いお母さん」

になるのを降参することにしました。

 

「もう無理だ。

私は良いお母さんではいられない。

みんなの希望通りには振る舞えない」

と白旗をあげました。

 

 

 

「人から失望される勇気を持とう。

人からガッカリされる勇気を持とう」

私は、みんなを失望させることに

怯む自分を鼓舞しました。

 

ここは、本当に勇気が必要でした。

 

でも、自分が潰れるか

人から失望されるか、だったら

私は人から失望された方がいいと思いました。

 

人から失望されても、自分に正直に

自分自身のままでいられる方がいい

と思いました。

 

 

 

 

 

 

それ以来、私は学校の

「お母さん、今すぐ学校に来て!」は

しんどいと思う時はお断りしました。

 

やたら家庭訪問もあったのですが

「嫌だな」と思った時はお断りしました。

 

 

子どもに対しても、怒ることを我慢しないで

「ママはこう思う」と子どもの耳に痛いことも

正直に言うようにしました。

 

「今、疲れてる」「今、怒ってる」

ということも言って

ちょっとやな感じの母親になりました。

 

 

 

 

 

 

その結果、どう思われているか

というのはわかりませんが

学校は、私がいなくても

それはそれでなんとかするらしく

特に何も言われませんでした。

 

子どもは、その時は微妙な顔をしますが

「ママ大好き」は変わりませんでした。

 

 

 

別に、私が気を遣って

人のために最善を尽くさなくても

みんな、なんとかなって

全く問題はありませんでした。

 

「私がやらなくちゃ」「みんなが困る」

は思い込みで、幻想なのだと思いました。

 

 

 

 

 

 

「優しいお母さん」と思ってもらうために

自分に無理をさせて疲れるよりも

多少ガッカリされても

自分自身でいる方がいいです。

 

自分に正直に、思ったことを言ったり

湧いてきた感情を伝えたり

やりたくないことはやらないことで

自分は元気になります。

 

自分自身でいると

人は健やかになるのです。

 

 

 

そうして、自分が自分のままでいることが

周りの人にもその人のままでいることを許して

結果的には、周りの人を楽にします。

 

 

 

自分が自分のままでいた方が

周りの人を幸せにするのです。

 

 

 

 

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