心のままに〜生きづらさの克服

毒親育ちのアダルトチルドレンが自分を救ってきた日々

隠していた本音

 

 

毒親育ちでアダルトチルドレンの私は

母親のことが大嫌いでした。

 

 

私を傷つけて人生を生きづらいものにした

と、恨んでいました。

 

 

 

 

 

 

そんなある日、夜ベットの中で

そろそろ眠りに落ちるなぁ〜という頃

微かな声が聞こえてきました。

 

本当に小さな消えそうな声です。

それは、自分の脳か、心か

どこか深いところから聞こえてきます。

 

 

 

「お母さん…」とその声は言いました。

 

「ん?お母さん?」と

そのまま注意を払って聞いていると

その声はだんだん大きくなってきて

最後には

「お母さん!お母さん!お母さん!」と

泣き叫び始めました。

 

それは、7歳くらいの小さな女の子でした。

 

小さな女の子の私の感情と声が

何かの拍子に溢れ出したようでした。

 

 

 

 

 

小さな私は、母の背中に向かって

「お母さん!お母さん!」と

ずっと泣きながら叫んでいます。

 

 

 

お母さん!ずっと私のそばにいて。

お母さん!私を守って。

お母さん!私が困ったら助けて。

お母さん!私に優しくして。

お母さん!私を抱きしめて。

お母さん!私に微笑んで。

お母さん!私を認めて受け入れて。

お母さん!私を愛して。

 

お母さんお母さんお母さんお母さん!

大好き。

 

 

 

 

 

小さな女の子の私が

この世で一番愛しているのは母でした。

そして、一番欲しかったものは母の愛でした。

 

 

 

でも、「欲しい、欲しい」と叫びながら

今まで手に入れることができませんでした。

 

欲しいのに、手に入らない。

それが辛くて、欲しがるのをやめました。

 

手に入らないから

怒って、憎んで、恨んで、無関心を装い

「いらない」と言いました。

 

「大嫌い」と言いました。

 

 

 

すべての大元は「大好き」だったのです。

 

 

 

私は、泣いている小さな女の子を抱きしめて

「お母さんに振り向いて欲しかったね。

でも、こっち向いてくれなかった。

悲しいね。辛いね。

私はお母さんにはなれないけど

ずっと一緒にいてあげる。

あなたが困ったら助ける。あなたを守る。

あなたを抱きしめる。優しくする。

あなたをそのまま受け入れて、愛する。

お母さんから愛がもらえなかったことを

一緒に悲しもう」と言い、一緒に泣きました。

 

私は、小さな女の子と一緒に

思う存分、欠乏を嘆きました。

 

 

 

 

 

 

大嫌いだと思っていた母のことを

本当は大好きだったというのは

その頃40を越えていた大人の私には

受け入れがたい事実でした。

 

でも、小さな女の子の叫びを聴き

悲しみを一緒に味わうと、素直に

「そうだったんだね」と受け入れられました。

 

私の中の愛を渇望している女の子に

やっと会うことができました。

 

 

 

 

 

 

この女の子に会って

自分の奥深くの本当の気持ちを知ると

そのあと、世界が変わったと感じました。

 

何がということではないのですが

自分の周りの世界が、一段とクリアに

一段と色鮮やかに、一段と軽くなったのです。

 

明らかに、自分の心も軽くなって

すっきりとしています。

 

 

 

自分の本当の気持ちを知るというのは

こんなにも自分を癒やし

世界も生きやすくしてしまうのか!

とちょっと驚きました。

 

 

 

アダルトチルドレンなどの生きづらい人は

ずっとしんどい思いをしていたり

我慢をしていたので

特に「自分の本当の気持ち、感情を知る」

ということが大切です。

 

ひとつ、自分の感情に気づくと

必ずひとつ、自分も世界もクリアになります。

 

「本当はこう思ってたんだね」

「こんな気持ちを隠してたんだね」

と、ひとつひとつ

自分の気持ちを知っていくのは

自分を愛することです。

 

 

 

本当は欲しいものを欲しくないと思ったり

本当は好きなものを嫌いと言ったり

自分の中の真実に嘘をつくと

自分はしんどくなって心の病になります。

 

そんな嘘だらけの自分を

「嘘つかないと生きられなかったんだよね。

しょうがないよ。がんばってきたんだよね」

と優しく許して

「でも、もう大丈夫だから

本当の気持ちを教えて」と言って

自分の本当の気持ちを知ることができると

自分の中で辻褄が合い

心は落ち着きを取り戻すでしょう。

 

 

 

「いやだ、聞きたくない」

という気持ちがあると、本音は

なかなか出てきてくれないかもしれません。

 

でも、「どんな気持ちでも知りたい。

教えてほしい」と待っていると

それが出てきても大丈夫なタイミングで

本音は出てきてくれます。

 

 

 

 

 

自分の本当の気持ちをひとつ知れたら

それは、ひとつ幸せになったということ。

 

そうして、自分をもっと深く知っていく

人生という旅は続いていきます。

 

自分の本当の気持ちを知ることは

怖いことではなくて

幸せへと続いていく道のようなものなのです。

 

 

 

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