心のままに〜生きづらさの克服

毒親育ちのアダルトチルドレンが自分を救ってきた日々

利己的でもいい

 

 

だいぶ前の話ですが

ある日、夫が

「今日はさんまが食べたいから俺が焼く!」

と言って、さんまを焼いたことがありました。

 

夫は、料理が苦にならないタイプで

その時もいそいそとさんまを焼きました。

 

 

 

焼き上がったさんまは

ふっくらとおいしそうなのもあれば

内臓が破裂して爆死したようなのも

ありました。

 

「さあ、食べよ〜」となって

家族みんなにさんまを配膳する夫。

 

夫は、自分にはふっくらとおいしそうなさんま

子どもたちには爆死したさんま

私にはその中間くらいの微妙なさんまを

配膳しました。

 

私は心底驚きました。

 

「自分が作って自分が配膳するのに

自分にいいのを持ってくるなんて

どんな神経をしてるんだろう⁉︎」

 

それは、非難しているのではなくて

「こういう神経になりたい!」という

羨望のような気持ちです。

 

私は、夫に

「自分が一番いいのを食べるなんて

本当に羨ましい神経してるよね」

と言いました。(褒めています)

 

夫は「え?だって俺がさんま食べたい

って言ったんだから、いいでしょ?」

と悪びれもしない様子です。

 

そして、そのことは意にも介さず

「おいしそう〜。うん!うまい!」

とただ、さんまを味わい喜んでいるのです。

 

 

 

夫は、自分が周りからどう見られているか

自分はどう振る舞うべきか

周りの人の機嫌はどうか、など

考えていないのです。

 

夫は、ただ自分の欲望に忠実に

自分を喜ばすことを第一に考えているのです。

 

 

 

 

 

同じ状況だったら、私は

自分には一番良くないもの

人には良いものをあげます。

 

それは、別に間違いではないと思いますが

でも、そうじゃなくてもいいのかも?

と思いました。

 

 

 

 

 

 

私は、いつでも人を優先していました。

 

人を優先し、人に迷惑をかけないようにし

無意識にそうやってすべてを選んでいました。

 

人に迷惑をかけてまで

自分のやりたいことをやる選択はありません。

 

むしろ自分が犠牲になって

周りの人の気分が良くなるように

していたのです。

 

それは

自分には価値がないと思っているからで

自由に自分でいるだけではダメで

役に立って、人を良い気分にさせなければ

いけないと思っているからです。

 

 

 

エゴは、私を奴隷のように扱い

「役に立たなければダメだ。

自分を犠牲にしてでも

人のために尽くさなければダメだ」

と強く言っていました。

 

エゴは、私に対してはいつも

「NO!」と言っていました。

 

私は蔑ろにされて、顧みられずにいました。

 

そうして、私は破壊されていたのです。

真の私は、殺されていたのです。

 

 

 

自分を犠牲にして、人を優先するのは

自己破壊することなのです。

 

自分を犠牲にすることや

人を優先することは

美談でも善行でもないのだ、と気づきました。

 

 

 

 

 

このように、自分が犠牲になったり

人のことばかり優先して考えていると

本当の自分へのダメージは想像以上です。

 

癌や、命に関わる難病などになる人は

こういう人に気を遣うタイプの人が

多いそうです。

 

そして、このような病気になっても

そのあと医師や看護師などに

わがままを言う人は予後が良いそうです。

 

人間は利己的な部分を必ず持っていて

周りを気にせず、自由に伸びやかに

「本当の自分」を表現した方が

心はもちろん、体にもいいのです。

 

 

 

 

 

だから私は、自分の欲望に忠実で

ある意味、利己的な夫が

羨ましいと思いました。

 

自分が焼いたのに

爆死したさんまを人に食べさせることは

私にはできそうもないと思いましたが

それでも、自分だけは蔑ろにしていいのだ

という態度はやめようと思いました。

 

他の人の気分を気遣うのと同じように

自分の気分も良くしてあげよう。

自分にも良いものを食べさせてあげよう。

自分を犠牲にしたり

自分に失礼なことをするのはやめよう。

 

そう思ったのでした。

 

 

 

自分が一番大切です。

自分が一番

優先して考えてあげなきゃいけない存在です。

 

自分を大切にすることに

誰の許可も必要ありません。

 

今、この瞬間から

自分を大切にしていいのです。

 

そうして、自分を大切にしている人は

周りの人にも大切にされて

愛されているのです。

 

 

 

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