心のままに〜生きづらさの克服

毒親育ちのアダルトチルドレンが自分を救ってきた日々

家族を俯瞰で見る

 

 

私は、家族療法の勉強をしたことがあります。

 

 

 

家族療法では

家族をひとつのシステムとして捉え

全員の関係性を俯瞰で観ます。

 

人はそれぞれ、相互に影響しあっていて

それが隣の人、またその隣の人へと伝播して

結局、そこにいる全員が

お互いに影響を与え合っているのです。

 

それは、家族、会社、サークルなど

人が集まってひとつの集団を作るものに

すべて該当します。

 

その集団内で、それぞれに役割があり

バランスが取れていれば、その集団は調和し

円滑に維持していくことができます。

 

 

 

家族ももちろん同じで

それぞれの関係性のバランスがいいと

問題なく過ごしていけます。

 

 

 

 

けれど、どこかにバランスの悪いところや

誰かだけに負担がかかるようなことがあると

家族内で何か問題が勃発して

それを教えてくれます。

 

 

 

よくあるのが、両親の関係が安定してない時

子どもが学校で問題を起こしたり

不登校になったり

病気や怪我をするというもの。

 

両親=夫婦というのは

家族の基盤になる存在で

ここが結託して共同体になっていると

家族は安定します。

子どもは子どもらしくいられます。

 

けれど、夫婦仲が悪いと共同体が不安定で

もしかしたら壊れるかもしれない状態。

 

そこで、子どもは家族を守るために

自分が問題を起こすのです。

 

なぜなら、子どもが問題を起こすと

普段仲の悪い夫婦も、一旦休戦して

共に問題に取り組まなければならないので

結果として家族がまとまることになるからです。

 

子どもは無意識でしょうが

家族を守るために自分が問題児になったり

病気になったりするのです。

 

この場合、両親の関係性を改善すると

子どもは問題を起こす必要がなくなるので

結果的に子どもの問題も解決します。

 

ちなみに、少年院にお勤めの方の話では

非行少年の親は100%不仲だそうです。

 

そのくらい、家族という運命共同体

特に、両親の影響を

子どもは受けているのですね。

 

家族が安全なのか、安心できるのかが

子どもにとっては最重要なのです。

 

 

 

 

 

 

 

こんな感じのことを学んでいくと

自分の家族や自分の人との関係の結び方を

振り返ることになります。

 

すると、見えてくるのです。

 

自分の家族のアンバランスさや

自分の人との繋がり方の希薄さが。

 

 

 

 

 

私は、自分が人のことを信頼してなくて

傷つくことも傷つけることも怖れていたため

心に壁を作って、人と

しっかり結びついてないことに気づきました。

 

それは、私にとっては意外で

かなりショックなことでした。

自分では仲良くやっているつもりだったので。

 

 

 

私は、本当の意味で

人と繋がっていないことを自覚して

「心から人と繋がりたい」と思いました。

 

それには、「人を傷つけたり

人から傷つけられることを怖れない」

ということと

「本当の自分で正直になる」

ということが必要でした。

 

本当の正直な自分でぶつかってこそ

人としっかり繋がることができます。

傷つくことを怖れて心に壁を作っていては

繋がれないのです。

 

本当の自分で

傷つくこと、傷つけることを含めての繋がり。

それが人との繋がりなのだと学びました。

 

(人と関われば摩擦は必ず起こる。

その摩擦も受け入れるという考え)

 

 

 

そういう意味では

家族に葛藤があっても、それでいいのです。

葛藤を抱えながら

関わり続けるのが家族なのです。

 

 

 

 

 

また、家族のアンバランスさとしては

夫が単身赴任で、父親不在の母子密着という

不登校児がいる家庭の典型でした。

(子どもは不登校でした)

 

夫がいないから、どうしても

子どもと密着する。

私は、子どもから

愛情を貰おうとしていたのだと知り

愕然としました。

 

そして「私は家族すらまともに作れない」

と自分を責めました。

 

 

 

 

けれど、これも家族療法的には

何かを少しだけ変えればいい

ということになります。

 

例えば、

私が夫ともっと頻繁に連絡を取り合う

夫と子どもが一緒に遊ぶ機会を作る

私と子どもの心理的距離を離す、などです。

 

私と子どもの結びつきが強すぎて

夫と私、夫と子どもの結びつきが弱いので

それのどこかひとつをいじるのです。

 

すると、そこに微妙な変化が起こり

その変化が他のことにも影響を与え

そこも変化する、という具合に

全体のバランスが取れてきます。

 

家族に問題が起こったら

誰かが心を入れ替えたりと

大改革を起こさなくても

どこかひとつ何かを少し変えるだけで

家族全体へ影響を与え

家族は変わっていきます。

 

 

 

 

 

そんな感じで

関係性のバランスを考えるようになりましたが

今、私の家族が理想の家族かというと

それは違うと思います。

 

 

 

家族療法では、まず始めに

家族って何?というところから入るのですが

一番始めに学ぶのは

理想の家族なんかないということ。

 

正解の家族もないし

こうでなければならないという家族もない。

ダメな家族もないし

治療が必要な家族もない。

 

さっき、家族は夫婦が基本と言いましたが

今や家族は、母子家庭、ひとり世帯

ステップファミリーなど、本当に多様で

そのすべてがひとつの家族の形で

それでいいのです。

 

母子家庭の人は自分を責めなきゃいけない?

子どものない人は自分を責めなきゃいけない?

結婚しない人は自分を責めなきゃいけない?

 

違う。

理想の家族など存在しない。

 

 

 

みんな、どんな家族だとしても

それぞれのいる場所で

ただ、生きればいいのです。

 

人の家のことを

誰も文句など言えないのです。

 

 

 

 

 

 

「家族を俯瞰で見る」という学びは

私に広い視野と奥行きのあるものの考え方を

与えてくれました。

 

勉強して良かったなと思います。

 

 

 

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七星さんへ(id:NAnaseM

 

びっくりさせてしまってすみません。笑

コメント欄でお返事を、と思うのですが

毎度なぜか投稿ができず(^_^;)

こうして記事内でお返事をしています。

よろしくお願いしますm(_ _)m