心のままに〜生きづらさの克服

毒親育ちのアダルトチルドレンが自分を救ってきた日々

オドオドビクビクしない人になりたい

 

 

 

もう何年も前のことですが

私は、個人商店のようなお店の店先で

ワゴンに入ったスリッパを見ていました。

 

すると、そのお店のご主人が

「いらっしゃいませ」と出てきて

私の様子を伺っています。

 

私は、あれこれ悩んだ挙句

「やっぱりここで買うのはやめよう」と

そのままその場を離れることにしました。

 

でも、私がいるからお店から出てきて

私が買うものを決めるのを待っている

お店の人が気になりました。

 

「わざわざ出てきてくれて

私が決めるのを待っていたのに

買わないなんて気まずいな」と思いました。

 

なので、その場を離れる時

「すみません、ありがとうございました」

とお店の人に言いました。

 

それは「見せてくださってありがとう。

買わなくてすみません。」という意味です。

 

すると、そのお店の人は

私とすれ違いざまに小さな声で

でも私に聞こえるようにこう言ったのです。

 

「なんだよ。買わないのかよ。」

 

 

 

 

 

私は、商品を選ぶ立場のお客さんなのに

お店の人に気を遣って謝ったり

お礼を言ったりして恐縮しているのに

なぜ悪態をつかれなければならないのだろう?

私が何か悪いことをしただろうか?

 

私は信じられない思いで、猛烈に腹が立ち

それ以来、そのお店には行っていません。

 

 

 

 

 

 

けれど、今になってよく考えてみると

あのお店の人の悪態は

私が引き出したのだと思うようになりました。

 

 

 

私は、ワゴンのスリッパを見ながら

お店の人に対して、なんだか

申し訳ない気持ちでいっぱいだったのです。

 

私のために店先まで出てきて

私を待っていることに居た堪れなくて

心の中で「すみませんすみません」と

恐縮して謝っていました。

 

私は、自分の立場を自ら下げていたのです。

 

私が自ら下のポジションを取ったので

お店の人はバランスを取るために

上のポジションを取ったのです。(無意識に)

 

 

 

 

 

この話を夫にすると、夫は

「そんなにビクビクしないで

堂々としてればいいじゃん」と言います。

 

夫がもし同じシチュエーションになったら

「自分の気にいるものがないから買わない」

と、きっとシンプルに思うだけなのでしょう。

 

そして、そのことを当然のこととして

誰かに文句を言われるかもしれないなんて

1ミリも思わないで

堂々とそこを去るのでしょう。

 

そして、その堂々とした態度に

お店の人は文句など言わないのだと思います。

 

もし仮に、そこで夫に文句を言ったら

夫は何百倍にもして攻撃仕返すでしょう。

夫は、自分が何も悪いことをしていないのに

理不尽に責められたら

絶対に黙っていない人なのです。

 

その自信や自尊心の高さが

堂々とした態度に現れて

人からも尊重されるという現実を

引き寄せます。

 

夫は

寒いのに出てきてくださってすみません、

待たせてすみません、

買わなくてすみません、などと思いません。

 

接客するのはお前の仕事だろ、

買う買わないの選択権はこっちにある、

買いたいと思うようなものを置かない

そっちに問題がある、と思うでしょう。

 

 

 

 

 

私は、この出来事で、自分がいかに他人軸で

人の機嫌が気になるかがわかりました。

 

「目の前の人を喜ばせたい」

「周りの人の機嫌を取りたい」

 

この思いを持っていると自己主張などできず

自分の立場を相手よりも下げて

自分に無理や我慢をさせることになります。

 

必要以上に自分を卑下して

悪くないのに謝ったり

無理や我慢をして相手に合わせたりします。

 

それが、なんだかとても悲しいと思いました。

 

 

 

そんなふうに自分よりも相手の機嫌を優先して

自分に気遣われないのは

自分自身はとても悲しいのです。

 

自分を粗末にしてるから

悪くもないのに悪態つかれたりして

人からも粗末に扱われるのです。

 

 

 

自分が、周りの人の機嫌を取らないで

自分の望みを優先させると

嫌な反応をする人もいます。

 

でも、そのことを受け入れ

それでも自分を優先して、なおかつ

自分を守るために反撃すらする、という

強さが自分を幸せにするのだと思いました。

 

 

 

 

目の前の人をガッカリさせても

周りの人に迷惑かけても

勇気を出さなければなりません。

 

勇気を出して、言いたいことを言ったり

自分の心の声に従ったりして

自分を喜ばせることが一番大事なのです。

 

私は、自分が一番大事。

自分が心地いいことが一番大事です。

 

 

 

少しずつでも自分を敬って

自尊心を育み

オドオドビクビクしない自分になりたいと

この時、思いました。

 

そして、相手の態度も

自分次第なのだと学んだ出来事でした。

 

堂々としてる人には

誰も文句は言わないものなのですね。

 

 

 

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