私は、昔から
すぐに人を助けようとします。
困っている人、弱っている人を見ると
反射的に、無意識に
助けよう、支えようとしてしまいます。
けれど、いつもそうしていると
そうするのが当たり前となって
ずっと続けていると自分が負担に感じ
しんどくなります。
自分のことを後回しにして
人のことをやっているので
しんどくなるのです。
そして、辛くなると
「なんで私はこんなことやってるんだろう？」
と思います。
ある時、急にバカバカしくなって
自分がどうしてこんなことをするのか
向き合って考えてみました。
そしてわかったのは、私は、本当は
相手のためにやっているんじゃないということ。
私は、自分が誰かの役に立つ存在に
なりたかっただけなのです。
そうすることで、
価値のない、意味のない自分に
価値と意味を与えたかったのです。
だから、弱っている人を見つけると
寄っていって自分を役立たせようとします。
自分に価値を付加しようとします。
人を助けると、人から感謝され
好きになってもらえて、必要とされ
受け入れてもらえます。
私が、自分の居場所を確保するために
ずっと使ってきたポジション取りの方法。
自分では、本当に
相手のためにやっているつもりです。
でも、それが嘘なのは疲れでわかります。
本当は相手のことを考えてないから
だんだん疲れてきて
そのうち怒りが湧いてきて
「なんで私がこんなこと
やんなきゃならないのよ！」と思います。
これが本音で、これが私の正体です。
私は、人を助けることを
私のためにやっていた、
「いい人」になりたかった、
そして生き残り、
人に受け入れてもらいたかったのだ、
と、気づきました。
私は、こうして人を助けるだけでなく
常に、人の期待に応えたい
人が満足するようにサービスしたい
とも思っていました。
人を嫌な気分にさせたくないし
雰囲気を悪くしたくないし
人の顔色を変えたくありません。
嫌われたくない、喜んでほしい
満足してほしい、良い関係を継続したい
という思いが根強くありました。
この息苦しいほどの思いは
母親に対する思いとイコールです。
母親にいつもしていたことです。
つまり、人との関係を作る時に
いつも私が使うやり方なのです。
これが、私の人間関係の基本です。
自分が良い人になって相手を喜ばせ
良好な関係を築く。
それを壊したくないから
相手にサービスし続ける。
疲れて、辛くても本当の自分を出したら
相手が嫌な顔をするから、怖くて
頑張り続ける。
私は、本当の自分を出したら
関係が悪化すると思っていました。
こんなふうに
相手の機嫌を取って関係を継続しようとしたり
自分の居場所確保のために
人の役に立とうとしたりするのは
不自然で、変な動きです。
自分自身にも、きっと周りの人にも
気持ち悪い動きです。
こんなふうに保身のために
いい人の仮面をかぶっていても
周りの人にはバレバレで
気持ち悪かったことでしょう。
自分自身も、自分に対して
嘘だらけなので気持ち悪くて
しんどくて、辛くなりました。
これらは、昔のやり方、昔の生き残り術で
それを今でも惰性で繰り返しているだけです。
そのことに気づいて、私は
「もう必要ない」と思いました。
そこまで、自分を犠牲にしてまで
自分の価値を上げる必要がなくなりました。
そこまでして
いい人でいる必要がなくなりました。
今の私は、もう普通にしてて大丈夫なのです。
価値はもうあります。
だから、このままの自分でいても
大丈夫なのです。
自分に嘘ついたり、人に媚びたり
気持ち悪いことしなくても
普通に、そのままの自分でいればいいのです。
自分の心が嫌だと言ってるなら
それはやめなければなりません。
心を無視してはいけない。
私は、私の心に従う。
そして、人のために使っていた気遣いを
自分のために、自分が喜ぶように
使ってあげようと思いました。
こうして、私は
いい人になろうとすること
人の役に立とうとすることを手放しました。
今、それらにエネルギーを
ごっそり持っていかれることはなくなって
心は平穏になりました。
