心のままに〜生きづらさの克服

毒親育ちのアダルトチルドレンが自分を救ってきた日々

人に合わせて環境の方を変える世界

 

 

 

先日、ある企業へ見学に行きました。

 

その企業は

障害のある方を積極的に雇用していて

障害のある方が社会に参加でき

充実して自立した生活を送れるということで

他企業や福祉関係者など

たくさんの人が見学に訪れる企業です。

 

障害者雇用のお手本となっている

企業ということです。

 

 

 

考えてみたら、私は

自分の子どもに発達障害があるけれども

障害のある方と一緒に働いたことはないし

障害のある方が働いているところを

実際に見たことも一度もありませんでした。

 

だから、初めての経験で

とても新鮮でした。

 

 

 

そこには、いろんな障害の方がいて

みんなそれぞれ違うのだけれど

その方たちがごちゃごちゃになって

一緒に働いていました。

 

車椅子ユーザーなどの身体に障害がある方

聴覚に障害がある方

知的障害のある方、発達障害の方

うつ病統合失調症などの精神障害のある方

てんかんの方、など

障害の種類はさまざまで

それぞれにできないことは違って

個性豊かな社員さんたちでした。

 

 

 

例えば、近眼の人がメガネをかけるように

そこでは、できないこと、苦手なことを

できるように補う自助具があり

誰でもスムーズに仕事ができるように

システムも構築されていて

至るところに工夫がいっぱいで

本当に驚きでした。

 

自助具もシステムも一度作ってしまえば

あとはそれを使って楽に仕事ができます。

 

始めに作る時には、豊かな発想や柔軟な思考

ゼロから何かを作り出すエネルギーなど

大変な面もあると思いますが

そこを面倒がらないで作ることで

あとが格段に楽にスムーズに

効率的に仕事ができるようになるのです。

 

急がば回れ」だなぁと思いました。

 

 

 

 

人が環境に合わせて

その環境で力を発揮できない人は

排除される世の中ではなく

環境を人に合わせていき

それぞれの個性に合った環境を

みんなで作っていく世の中がいいです。

 

そういう世の中は

障害のある方や少数派の方たちだけではなく

すべての人にとって優しく生きやすく

居心地の良い場所になるでしょう。

 

 

 

それぞれの障害のあるところを

何らかの形で補って

元気に働いている方たちを見て

社会全体がこうだったらいいのになぁ

と思いました。

 

みんなが笑顔で輝いている世界は

本当に美しかったです。

 

 

 

 

 

その日、私は、その企業の敷地内で

受付の場所がわからず

迷ってしまっていたのですが

ウロウロしていると

ある若い男の子(20代くらい)が

近寄ってきて「どうしたの?」という

素振りをしました。

 

「事務所ロビーってどこですか?」と

私が聞くと、その男の子は

「僕は耳が聞こえません」という

ジェスチャーをしました。

 

私はすぐに持っていた書類を出して

「集合場所 事務所ロビー」の部分を

指で示しました。

 

すると、その男の子は身振りで

「あっちだよ」と教えてくれました。

 

私が自分が理解したことを手で

OKマークを作って伝えると

男の子も笑顔でOKマークを作ってくれました。

 

私は会釈をして集合場所へ向かいました。

 

 

 

それは、ほんの短い時間。

なんてことない出来事。

 

でも、笑顔のその触れ合いの瞬間

私はとても幸せだったのです。

 

私は、こういう世界で生きたい。

 

いろいろな個性のある人たちが

お互いに助け合って

笑顔で尊重し合える世界。

 

そんな世界は本当に幸せです。

 

そんな幸せを味わわせてくれた男の子に

私は感謝しました。

 

 

 

その日はとてもいい日でした。

 

 

 

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