心のままに〜生きづらさの克服

毒親育ちのアダルトチルドレンが自分を救ってきた日々

自分を大切にしないと人から大切にされないのはなぜか

アダルトチルドレンにありがちなことですが

私は昔からなんでも人を優先してきました。

 

 

 

 

羊羹を切り分けて、みんなで食べる時は

率先して端っこを自分が取りました。

 

カフェに入ったら

奥のゆったりした席は人に勧めて

自分は手前の下座に座りました。

 

みんなで好きなものを取るなんて時は

先に人に選んでもらい

自分は余ったものの中から選びました。

 

いつもいつも「先に人」

自分は後回しでした。

 

 

 

 

 

私は、それが良いことだと思っていました。

それが人として正しいこと。

それが優しい善人のやること。

そう思っていました。

 

私は優しい人になって

人から好かれたかったのです。

私を受け入れてほしかったのです。

「親切にするからここにいていいでしょう?」

と言いたかったのです。

 

そうやって生き残ってきました。

それが私のサバイバル方法でした。

 

 

 

 

 

人を優先して優しくすることで

私はみんなから「いい人」と言われました。

そして、確かに慕われたかもしれません。

 

でも、私は次第にモヤモヤし始めました。

 

 

 

 

 

私が人を優先しても

人は私を優先してはくれないのです。

 

羊羹の端っこは私が食べるのが当然となり

カフェでは私が勧める前に人は奥へ座り

私はいつも手前の下座に座りました。

 

いつもいつも下座に座って

出口が近くて嫌だな、とか

背もたれがない椅子で疲れるな、とか

思いましたが、誰も私に「奥の席へどうぞ」

とは言ってくれませんでした。

 

 

 

 

 

私が自分で、人に良い方を勧めていたから

人はそういうものだと認識して

それでいいと思ったのでしょう。

 

でも、お菓子を分けるにしても

カフェの席に座るにしても

上下関係のない友達なのに

いつも私が下のようになるのは

おかしいと思いました。

 

どうしてみんな私がみんなにするように

私に「どうぞ」と言ってくれないのか。

同等の関係なのに、順番に

お互いに譲り合うことができないのか。

なんで私ばかりが貧乏くじを

引かなければならないのか。

 

そんなことを思ってモヤモヤしました。

 

 

 

 

 

そして、だんだん自分がみじめになり

悲しくなりました。

 

そこで、ようやく私は

「このままではダメだ」と思い

何かを変えることにしたのです。

 

 

 

 

 

 

私は、人ばかり優先して

自分のことを後回しにし

自分を粗末に扱っていました。

 

「私の悲しさの原点はこれだ。

自分を粗末に扱ってはいけないのだ。

自分を粗末に扱うと

人からも粗末に扱われるのだ」

ということに気づきました。

 

 

 

 

 

 

自分を大切にすると人からも大切にされる。

自分を粗末にすると人からも粗末にされる。

 

これが真理です。

 

心理学的に言うと「割れ窓理論」で

(軽微な犯罪がやがて凶悪な犯罪を

生み出すという理論)

人は秩序の乱れがあると

それに同調してしまうところがあるのです。

 

きれいなものを傷つけるのは抵抗があるけど

始めから汚いものは傷つけても平気。

ゴミのないところにゴミを捨てるのは

抵抗があるけど

ゴミがたくさんあるところに

ゴミを捨てるのは平気。

ということです。

 

自分のことを大切にしている人には

そのように大切にしなければと思い

自分のことを粗末にしている人には

別に粗末にしてもいいか、と思うのです。

 

 

 

 

 

私はある時、何も言わず

しれっと奥の席に座りました。

一瞬みんなの中に妙な間がありましたが

私は構わずに楽しくおしゃべりし

それをずっと続けたら、ある日

「奥の席いいよ」と勧められました。

 

それからはみんなで順番に

お互いに譲り合うようになりました。

 

 

 

 

 

 

「やっぱり自分が変われば

周りの人も変わるんだ!」と確信しました。

 

私は、つい遠慮して人より低くしてしまう

自分のポジショニングが問題なのだと思い

気をつけるようになりました。

 

自分が自ら低くポジションを取ると

人はそのように扱います。

 

だから「自分には上座に座る価値がある。

良いものを選ぶ価値ある存在だ」と思い

自分を貶めることのないようにしました。

 

平たく言うと

「自分を大切にする」ということです。

 

 

 

 

 

 

以来、自分を粗末にしてないか

自分を後回しにしてないか

いつも気をつけています。

 

 

人から自分を後回しにされるのは

思っているよりも心が傷つきます。

 

それと同じことで

自分を後回しにすることも

自分が傷ついているのです。

 

その声は本当に切実。

だから、私は自分を優先して大切にします。

 

 

 

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